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壮太。

壮太。_f0085649_0344778.jpg

1年と少し前になるだろうか。
一組の友人夫婦と、出産間もない彼らの子供、壮太。

静かな病院で、3人の記念写真を撮った。

彼女は壮太の首が曲がらないようにと大事に抱え、彼はそんな2人を見ながら僕と話をして
壮太はむずがることもなく、静かな寝息を立てていた。

病院の中、自然光の当たる場所で3人を撮って、後日、シンプルな額に入れて郵送した。

最近、彼らから連絡があった。

壮太はその写真を見て、”パパ、ママ” と指を指すようになったという。

僕の1年と壮太の1年のスピードの違い。

壮太は一人で歩き、言葉を覚えた。

壮太、大きくなったよ、という彼女の言葉。

随分と増えた、彼の体重。

写真出来て良かったと思う瞬間。

ものぐさで腰の重く、何かと不義理が多い僕。

意識しないと忘れそうになる。

時間はゆっくりと、そして確実に人を変えてゆくのに。
# by arujiyanon | 2007-01-16 01:17 | 日々の感想

Message from gerbela yellow.

Message from gerbela yellow._f0085649_23315986.jpg

                          「希望」「常に前進」「辛抱強さ」

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# by arujiyanon | 2007-01-08 23:52 | 花。

ミストブルーの風景を。

ミストブルーの風景を。_f0085649_342783.jpg

これまでを振り返るにも、これからを想うにも
冷たくて澄んだ冬の冷気が鼻腔を抜けてゆく感覚は
鈍った感情までも刺激するようで気持ち良く、
風景も人間も純度があがるような気がして。

年の変わる季節が冬で良かったと思う。

僕の好きな写真家は、その土地に降る雪が、
空から地上へ梯子を伝うようにまっすぐ降りてくると表現した。

一つの愛でるべき対象にどれだけ愚直に向き合ったか
その気持ちの欠片に触れることのできるそれらの写真が好きで。

今現在住むこの街では、雪景色を見れる機会はそう多くはない。
金網越しに見てみても、特に距離感を感じる事もない程度には、根が張り始めているのだけれども、
この街ではどんな風に雪が降るのかを、僕は、未だ知らない。

働き始めて2年間過ごした街では、
ペース配分もわからずにガムシャラに飛ばした結果、
自分の体を壊すのみならず、周りにもいらん心配をかけて
大事な人達には、見せなくても済んだハズの顔を見せ、させる必要のない表情を作らせた。

その後マンションの更新時期が来たときは、部屋を変えることに迷いはなく。

この街に来てから、
色々な人達と出会い、リセット出来る場所を得て、
行ったことの無い土地へ行き、写真家の愛した風景に出会った。

ここ1、2年で、確実に変わってきているものがある。
昔の友人達には新鮮に移るらしい、微かに自覚できる変化。

今年は多くの新しい関係を得て
大事なものを大事にと思い、
不義理を重ねつつも本当に素敵な時間を過ごすことが出来た。

いくつのありがとうを重ねても、結局、足りないなぁ。

みなさんが来年もいい時間を過ごせるよう

とりあえず初詣でお祈りしておきます。

月並みですけど、よいお年を。

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# by arujiyanon | 2006-12-31 07:01 | 写真。

スガワラさんの枯葉パスタ。

スガワラさんの枯葉パスタ。_f0085649_1551058.jpg

読んで字の如く、枯葉の入ったパスタのこと。

探検部の合宿中、スガワラさんは鍋を足に引っ掛けて、大地にパスタをぶちまけました。
コッヘルの中に見え隠れする枯葉の食感を、未だに覚えています(笑)

その後、焚き火を囲んで酒を酌み交わしていた最中、
少し酔いが回ったスガワラさんは柔道2段のテラシマさんに絡み始め、
怒ったテラシマさんが、スガワラさんを焚き火の中へと投げ飛ばしました。

一歩間違えば大惨事です。
その後、先に寝ていたテントに、全裸のケイタロウさんが乱入してきて、無理やり叩き起こされました。
何でこのヒトは全裸なんだと素朴な疑問を抱いた記憶が残っています。

ふざけた仲間達と、奇跡の様な風景を共有してきて

会えば懐かしく、互いに昔の話しかしませんでしたね。

今日は、新しい人生の第一歩を。

乾杯です。

はい 誓います と 

緊張の中、擦れた声で振り絞った その言葉に。
# by arujiyanon | 2006-12-24 02:43 | 写真。

放浪カモメはどこまでも。

放浪カモメはどこまでも。_f0085649_025861.jpg

少しでも高い所に登りたがるのは、僕らに共通した変な習慣。

焚き火の周りでそのまま寝てしまうのも、
人の飲み物を勝手に飲み干して、笑いながら謝るのも、
自電車に乗るといつのまにか競争になってしまうのも、
当たり前になってから何年経っただろう。

今でもお互いの近況を気にしながら、
年に何回か顔をつき合わせて笑うことができるのは、
共に過ごした時間を、それぞれが大切に思っているから。

特別な出来事の多かった今年の暮れに
これまでの事、これからの事を考えていた。

寒風が吹きつける冬のテトラの上でひとしきり笑った後、
放浪カモメの様な仲間達は、みな同じような視線で海を見ていた。

今過ごしているこの時間も、
これまでの事になることを寂しいと思う反面、少し嬉しかったりもした。

きっと僕らは、何年経っても、同じように笑うことが出来る。

広がった互いの世界を持ち寄って、今日の様に笑いあうことが出来ると思ったから。
# by arujiyanon | 2006-12-11 01:00 | 拝啓。